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祈りの花、アマビエの記憶

崇敬者の方から、美しい花をいただいた。
芍薬と牡丹の掛け合わせだという。
花弁は幾重にも重なり、光を含んで、ひとつの世界を抱いているようだった。
艶やかでありながら、なぜか厳かな気配がある。

「アマビエのお札」のお礼とのことだった。
あの頃、世界が息をひそめるように縮こまっていた。
神社として、できることを、と願いながら毎日書いたお札。
「悪しき流行病の鎮静」
「暮らしの平穏無事」
手を合わせるような気持ちで、筆をとった。

今はもう、アマビエの姿を必要とする人も少なくなったけれど、
もしふと思い出してくださることがあれば、どうぞ気軽に声をかけてほしい。

わたしたちは今でも、ひとりひとりの幸せと健康を、そっと祈り続けています。この花のように、静かに、確かに。

今宮神社より、皆様のお幸せと健康を願っております。

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